美しいトラス構造の工場建築

昨年、国の登録文化財に指定された東城町のヤマモトロックマシーン。

昭和9年~12年造の建築で、現在も現役で稼働中の貴重な木造の工場建築です。

 

建屋の正面外観は教会建築を想起させる姿です。

ヤマモトロックマシン外観

小屋組みはトラス構造で、木造でも長距離のスパンをとばせるので大空間がひろがります。また、曲げに強く、重量のあるクレーンを吊るのに耐えうる強度をもっています。

ヤマモトロックマシン構造

使用木材は、昔よく民家の土台に使われていた腐りにくく、堅い栗の木が使用されおり80年たった今でも狂いもないという事です。

木部は油や煤で黒くなり長年稼働している工場の歴史と沿うように経年変化を遂げより強固に見えました。

大空間を保つための美しいトラス、採光を多く取り入れた構造で上部から差し込む光にてらされたトラスの幾何学的なシルエットは、用の美からうまれたなんとも神々しい雰囲気でした。

ヤマモトロックマシン構造

 

見学させていただいた工場棟は私が参加した時には全部で6棟。

それぞれの棟にトラスが少しずつ違う構造をしており、短い見学の時間ではすべてを十分に見切れないくらいの見応えのある建築でした。

 

 

年に数回、一般公開されますので、気になる方はこまめにイベントをチェックしてみてください。

※ヤマモトロックマシンの建物は会社が所有しておりその多くは現在も業務に使用されています。通常内部は非公開です。敷地についてもイベント時など開放時を除き、許可なく立ち入ることはできませんのであしからず。

→facebook: www.facebook.com/YRMPtojo

 

 

追記

弊社も旧自治寮の外階段の修復のお手伝いをさせていただきました。

 

ヤマモトロックマシーン